平成の里(その一)

昭和が終わり元号が「平成」になった時、「平成」と同じ字の地名が武儀町にありました。その地は「平成(へなり)」。

マスコミによってクローズアップされて全国に広まり、ひと目見ようとする人が大勢訪れました。

「平成はどこだ 」
と珍しがって「平成」の道標(看板)まで持っていってしまう始末でした。

天から降ったような突然の出来事に町民は驚きました。

たちまち地域おこしに繋がる大きな切っ掛けとなりました。

日本平成村として平成の谷川に昭和から平成へと架け橋が作られ、橋の名前は「元号橋」と命名されました。

女優の三田佳子さんを村長として迎え、「渡り初め式」が行われました。

テレビや映画で一番活躍されていた時なので、

「三田佳子が来る」
「どんな人やろ」
「きれいや、きれいや」

ひと目見ようとする人でいっぱいでした。渡り初めの式では、昔からの仕来たりにそって三世代の家族が渡り初めをしました。

その橋を渡ると鈴が鳴り音楽が聞こえるのでした。

「平成」の手前にある町集落では、荒れていた田や畑が「道の駅・平成」となって一気に観光地に変わっていきました。

道の駅には、「村長室」土産物売り場の「エコピア平成」喫茶「こぶし」「トイレ」「水車小屋」「椎茸園」「農産物直売所」「足湯」などが次々作られました。

高山・下呂方面へ行く人の休憩地として駐停車する車が多くなりました。イベントには時々三田佳子村長も来町されました。

折も折、武儀地内が「日本人口重心の地」になって、その名はどんどん広まっていきました。

特産の椎茸は大人気で県外からも、わざわざ買いに来る人があって、

「ここの椎茸が一番や」
との声を聞きました。

椎茸スナックや乾燥椎茸は厚みがあって味は絶品なのです。椎茸園も益々大きくなっていきました。

道の駅の前を流れる津保川では鮎が釣れるし、川原が広いので川遊び、バーベキューなどであちこちにテントが張られ、休日は特にキャンプをする人で賑わっています。

 

「気の森」の誕生と発展(その二)

道の駅の裏山のお話です。

大正時代の終わり頃、日照りが続き大層困った頃のことです。

農家は稲作、畑作全てに水不足のため頭をかかえて困り果てていました。

地主の儀三郎は、水を溜めて使うことに気付き、自費を投じて人を集め山の麓に池を造りました。それは大事業で幾日も続きました。

出来上がった時には、不動明王を守護神として迎え山奥の岩のくぼみに祀りました。そして、田子一同熱心に祈願し続けたのです。

「お不動様、水を下さい。乾くことがないように・・・」

その甲斐があってか水が湧き出て、やがて池となり年中絶えることがなくなりました。

それからと言うもの、不動明王を崇める人々が多くなっていきました。

道の駅が出来た後、裏山に公園を作ると、その神秘さに心をひかれ、人が人を呼び大勢の人が集まって来ました。

不動明王は入口近くのお堂に安置され、池の中心に龍珠が舞い 、山の中腹に「風はん」の像が風を起こし、ますます森の神秘さを醸し出していきました。

山の整地として記念植樹の呼び掛けをすると、各地から多くの協力者が集まりました。地元はもとより中日ドラゴンズの高木守道・立浪和義・和田一浩。女優の中村玉緒などをはじめ愛知県、岐阜県下からも多くの寄贈者が集まりました。

木の種類は桜・紅葉・花みずき・山ぼうしなどで四季折々を彩り人の心を癒し続けています。

竣工式には、友好国である台湾から、数人が祝福のために参列してくださいました。祝い品として三億年も前の『海水ヒマラヤ岩塩』と称するピンク色の美しい岩石を贈呈され不動明王の祠に祀られました。

「何と神々しいことや」
「思わず頭がさがったわ」
「これは貴重な宝物やなあ」
人々は喜びの声をあげました。

こうして式典は大成功に終わりました。

その後、年に一度の祭礼には、大勢の人寄りで「豚汁の振る舞い」があり舌づつみを打ち、その後餅投げもありました。景品のつく餅もあるので一層喜び合いました。

休日を問わず集まる人の数は日増しに多くなり、裏山の杉や檜の大木の気を吸いながら、展望台まで登る人もよく見かけます。

わがふる里の風景を見下ろすと、上野という集落まで一望できます。

山頂を更に後方へ進むと、ウォーキングコースもあり、西洞集落を通り、高沢観音古道へも行けます。

健康作りで足を鍛えるには最適と思われます。

今後、益々道の駅の発展があることを願っています。

※・・・風はん…船の帆の象徴石物・・・風を起こすの意
※・・・龍珠…清らかな水気を呼ぶ

 

このページのお問い合わせ先

団体名 NPO法人日本平成村
住所 岐阜県関市富之保2001番地1 武儀生涯学習センター内
電話番号 0575-49-2855
担当者 事務局長 可児(かに)
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