イベント情報

【優秀作品発表】第4回元号しあわせの架け橋 短歌大会2025

2025年11月16日(日)に表彰式を開催しました!

第4回元号しあわせの架け橋短歌大会2025の優秀作品表彰式を関市武儀生涯学習センター多目的ホールにて開催しました。

本大会では、2025年6月1日から9月1日の期間中に、一般の部122詩、小中学生の部799詩の応募があり、厳正なる審査の結果、下記の通り受賞作品が決定いたしました。

 

受賞作品一覧(一般の部)

※敬称略。青枠内は選者の講評です。

最優秀賞

手作りの貝のボタンを縫いつけてベビードレスに海の日溜まり
東京都練馬区 稲山 博司

生まれ来る新しい命への喜びが、一つひとつの言葉から温かく伝わってきます。フランス語では母の中に海があり、日本語では海の中に母があると、詩人の三好達治はいいましたが、そんなことを思わせてくれる美しい歌です。

 

関市長賞

みどり子の汗を拭きやる幼子の眼すずしく兄となりゆく
岐阜県揖斐郡 富田 百合子

小さな赤ちゃん、かわいくて仕方がないのだろう、汗を拭いてやる幼いお兄ちゃん。やさしくていじらしい。見守る作者の目もまた優しい。お兄ちゃんは幼いながら、健気にも兄ということを意識している。こうして二人とも周りに育まれながら成長していく。「兄となりゆく」がいい結句。

 

関市教育長賞

予報士の指示した場所に行かされて雲は故郷に帰れなくなる
東京都立豊多摩高等学校 峯田 陽仁

着想が独自である。予報士がこの先の雨雲などの移動する方向、位置を示す。いまある所(ふるさと)には、再びは帰ることなく、やがて消えゆく雲なのである。<行かされて>に作者の寄せる思いがあり共感する。

 

元号しあわせの架け橋の会会長賞

刈りて来しお茶のゴミ選る役ありてデイサービスを母休みをり
岐阜県下呂市 杉山 洋子

「摘みて」でなく「刈りて」で、その後の作業の大変さの違いがわかる。厭うことなく長年働いてきた母にとって、家族のひとりとして頼りにされて働くことは当然で、生き甲斐でもある。役は自ら買って出たかも知れない。デイサービスに行くより、精神的にも効果があるに違いない。

 

優秀賞

断捨離日母が編みくれしセーターをお守りのように箪笥にもどす
岐阜県各務原市 堀田 桂子

粗相して父の写真を裏返す母九十の可憐なオンナ
兵庫県川西市 木内 美由紀

アルバムをそっと開けばしずけさに溶け込むような父の声する
滋賀県長浜市 野口 成人

姉に手を引かれて逃げし山の中空の真赤な岐阜空襲の夜
岐阜県岐阜市 大畑 ツエ

短冊のように吊した三人の年子のおむつあれは梅雨時
岐阜県岐阜市 川出 香世子

 

入選

春の野は黄色がよろし一陣の風吹きわたる蒲公英の丘
岐阜県安八郡 旭野 和子

薫風の庭でしずかに揺れている祖母の着ていた茄子色のシャツ
静岡県静岡市 杉山 博代

みどりごの手の平に見る生命線卒寿の母と同じく長し
埼玉県熊谷市 小熊 星子

タクシーで帰ってくればと君の言うやさしい言葉に歩いて帰る
宮崎県宮崎市 荒尾 洋一

大漁のクジラ昭和の給食の香りはるけきその琥珀揚げ
三重県津市 松岡 孝子

「奥さまお手をどうぞ」と靴を履く老女に老女が手を差し出しぬ
愛知県名古屋市 稲熊 明美

散歩道妻がとつぜんしゃがみこみ少女の眼をして蒲公英を吹く
高知県高知市 谷本 和広

増えゆくは胡瓜の輪切り新しき包丁得たる祖母の御機嫌
東京都文京区 遠藤 玲奈

木の下に少年の吹くフルートを春の光が乱反射する
埼玉県本庄市 清塚 茅香子

踏んばりて土手に這う葛たぐり寄せ山羊の餌採りき生き生きと夏
岐阜県関市 西部 千鶴

 

受賞作品一覧(小中学校の部)

※敬称略。

関市長賞

本借りて読もうと思い開いたら行方不明のぼくのしおりだ
宮城県岩沼市立岩沼中学校 鎌田 優希

 

関市教育長賞

バシャバシャとしぶきあげればわらい声夏のプールに空がまぶしい
岐阜県川辺町立川辺中学校 遠藤 優香

 

元号しあわせの架け橋の会会長賞

どくだみの葉っぱちぎって匂い嗅ぎ鼻を摘めば手からも匂う
岐阜県関市立津保川中学校 永石 成悠

 

優秀賞

泳ぐ目と口元についたクリームがあなたの嘘を甘く匂わす
愛知県名古屋市立日比野中学校 髙橋 空弥

夕やけにしずかにゆれるたんぼ道ひとりで帰る風がやさしい
岐阜県川辺町立川辺中学校 加藤 龍之介

手を振った背中の影に名を呼んで届かぬ想いポケットで泣く
岐阜県川辺町立川辺中学校 吉田 心優

坂道を風とびこえて自転車で友と並んで夏を走った
岐阜県川辺町立川辺中学校 鈴木 沙彩

朝起きて窓を開けたらおはようと言えないせみのぬけがらひとつ
岐阜県関市立金竜小学校 河合 はな

 

入選

父は言う<青は進めの合図だ>と<泣くより進め空は青いぞ>
宮城県岩沼市立岩沼中学校 柿崎 悠介

あぜ道を歩けば香る夏のにおい作物たちもすくすく育つ
宮城県岩沼市立岩沼中学校 三浦 奏空

誰かいたはずの夜道にふと香る線香花火まだ消えてない
岐阜県川辺町立川辺中学校 加藤 優奈

同じ空見上げてるのは変わらない違うは1つ青が無い空
岐阜県川辺町立川辺中学校 葛目 都空生

ひとひらが肩にとまれば立ち止まる桜の呼吸を聞いているよう
愛媛県立松山西中等教育学校 白石 芯之介

息抜きとかけた音楽その歌詞に心を打たれ勇気をもらう
岐阜県八百津町立八百津東部中学校 井戸 音佳

この思い伝えてしまうと遠ざかる友達以上になれないのかな
岐阜県八百津町立八百津東部中学校 松浦 咲香

帰り道に風吹き始めさくら舞う残していきたいこの風景を
宮城県岩沼市立岩沼中学校 横内 椛恋

「何とかなる」君の言葉に救われて今では私の好きな口癖
岐阜県川辺町立川辺中学校 村山 心菜

虫の音がいくつか集まる夏の朝子供の声と光る太陽
岐阜県川辺町立川辺中学校 木下 愛琉

虹の橋今すぐ走りわたりたい靴ひも固く祖母待つ田舎
埼玉県さいたま市立大宮南中学校 福島 幸之介

大会の卓球玉を手のひらに胸がドキドキ全力サーブ
岐阜県関市立旭ヶ丘中学校 竹内 凜空

暑いなかはたらいているお父さんため息ついてがんばっている
岐阜県関市立富岡小学校 成木 結愛菜

照りつける空に文句を言いながら家族で歩く万博の夏
岐阜県関市立桜ヶ丘中学校 市村 優成

誕生日母の笑顔を思いつつ僕が選ぶベージュの時計
福井県福井市国見中学校 川本 武利

日間賀島民宿でする女子会でみんなではなすあの子のはなし
岐阜県関市立緑ヶ丘中学校 佐藤 璃音奈

 

受賞作品集について

第4回元号しあわせの架け橋短歌大会2025の受賞作品集を制作いたしました。PDFデータを下記からご覧いただけます。

第4回元号しあわせの架け橋短歌大会2025受賞作品集

 

この度は、第4回元号しあわせの架け橋短歌大会2025にご応募いただきまして、誠にありがとございました。

 

第4回元号しあわせの架け橋 短歌大会2025 大会概要

名称 第4回元号しあわせの架け橋 短歌大会2025
応募期間 令和7年6月1日(日)~令和7年9月1日(月)
※当日消印有効
部門 ①一般の部(高校生以上)
②小学生・中学生の部
選者 桐山 五一、後藤 すみ子、近松 壮一、大塚 雅之、篠田 理恵
テーマ 一般の部、小学生・中学生の部ともに自由題
表彰 ・最優秀賞
・関市長賞
・関市教育長賞
・元号しあわせ架け橋の会会長賞
・優秀賞
・入選
優秀作品
発表大会
日時:令和7年11月16日(日)13:00から
場所:関市武儀生涯学習センター 多目的ホール
内容:表彰式および講評
主催 NPO法人日本平成村 元号しあわせの架け橋の会
後援 関市、関市教育委員会、株式会社エコピア平成
第4回元号しあわせの架け橋短歌大会2025第4回 元号しあわせの架け橋 短歌大会2025を開催します! 募集期間:令和7年6月1日(日)~令和7年9月1日(月) 日本平成...